オンセラ療法
ONSERA

 オンセラ療法体験談

奇跡的に左半身不随から回復=山下さん・六十七歳

 彼女が事故にあったのは二〇〇〇年二月下旬のことでした。道を歩いていた山下知子さん(六十七歳)は、雪でスリップした車に撥ねられてしまったのです。
「車のボンネットに撥ね上げられて、フロントガラスに後頭部からぶつかって、反動で前に放りだされてしまったの」
 フロントガラスにぶつかったとき、左の後頭部から顔の目と鼻のところまでめりこんでしまったので、顔はそれ以上は傷つかず、美しいお顔はそのままなことは不幸中の幸いでした。しかし、左後頭部を強打したうえ、左手首と足首の骨折などの障害、骨盤のズレなどかなりの重症。
「お医者さまから、寝たきり、おむつ、痴呆症の烙印を押されてしまうほどの怪我だったのよ。でも、ほら、もう今ではこんなに回復しました」
 ふつうなら生きていても、左半身不随の後遺症が残り、寝たきりでずっと介護が必要なことは間違いのない決定的な負傷を負った彼女が、今、奇跡の人となってここにこうして笑顔を見せてくれています。
 いったい彼女に何が起こったのでしょうか。
「私がオンセラ療法を始めたのは、事故のあった年の八月でした。ちょうど事故から六カ月目ですね。もうそのころは、お医者さまに宣告されたように寝たきりではなく、なんとか自分の力で動けるようになりました。ほんとうは、まだ病院にいてもおかしくない状態だったのですが、私、回復が早かったのです。三カ月で退院できた」
 じつは、このことでさえ奇跡的な出来事だったのです。というのは、彼女の頭部の怪我は脳の損傷に及び、硬膜下血腫が残り、手術の必要が残ったままでした。が、彼女は、手術はせずにリハビリに専念しました。術おそらく周囲からは、無謀とも無駄だとも思われていたのではないでしょうか。
 しかし彼女は、オンセラ療法(モグサ灸)の噂を聞きつけて、私のところにやってきて言いました。
「お灸が大好きなので、何とか先生、ご面倒をみていただきたい」
 そこで私は言いました。
「病院で二年かかるというのなら、一年で治しましょうよ」
 私は、はったりを言ったわけではありません。自分がやってきたモグサ灸を応用したオンセラ療法の自然治癒力を信じていたからです。確かに彼女の状態を聞けば、いまここに自分で来ただけでもたいへんなことです。その彼女が、もっと健康になりたいという強い意欲でやって来たのです。そんな人間の意欲に、私は応えたかった。
 しかも、山下さんの願いは、とてもピュアで祈りのような気持ちが籠もっていたからでしょう。現代医療が見放した病気や怪我も、その人の気持ちの方向性一つで、奇跡的に治るということを、これまで自分のところでも、また周りや書籍などからの伝承でもたくさん知っていましたので、彼女にもそんな奇跡が起こりうると思ったからです。
 そして、ほんとうに奇跡的なことが起こりました。事故からほぼ二年経ちました。当時の山下さんを知っている人は、ほとんど健康をとりもどし、明るく意欲と慈愛にあふれた彼女の姿が信じられないというでしょう。そこまでわたしも見守ってきました。ほんとうによくなられた。その事実に一番喜んでいるのは、この私なのかもしれません。自分の開発したオンセラ療法の効果をこの目でここまで確認できたのですから。


●お腹に施術するモグサ灸の驚異的な温熱効果

 人間のなかには無限治癒力の可能性があります。しかしその多くは肉体に閉じ込められていて眠ったままなのです。それは、多くの人が自分の本来よりどころとするべき魂の中心を感じることができず、中心の焦点がずれて人間としての本来の力が発揮されていないのです。その自分の中心に至るための方法が、かつて宗教や武道、ヨーガ、瞑想法、呼吸法として伝えられてきたわけです。そして、宗教上の天才や達人など数少ない中心に到達した体験が、さまざまな奇跡として報告されていたのです。この、人間の中心に眠っている無限の力を呼び覚ますことができたら、病気であろうとなかろうと、救われる人がどれほどいることでしょうか。
 しかし、人間の中心を呼び覚ますということは、たいへんな困難を伴うものでした。たとえば、もっとも直接的な方法として瞑想法がありますが、それによってすら中心を探り当てるのは、私の体験からするととても難しいことでした。とくに、ハードな修行に耐えられる精神と肉体の持ち主ならば、それなりにやりがいのあるものでしょうが、だれにでも出来るものではありません。限られた、ごく一部の人にしかチャンスがない。そのほかの方法も、ほぼ同様です。
多くの人には、中心を探す方法が塞がれていたのです。まして病気や障害を患っている弱者にとってはなおさらです。
 私が散々いろいろな方法を試した末に巡り会ったのが、モグサ灸だったのです。
 モグサ灸というのは、いわゆるお灸のことです。お灸というのは、モグサに火をつけていぶし、その熱で体のツボを刺激して、身心の改善をするための古くから伝わる民間療法のひとつです。が、いまの時代では、経絡やツボ治療を専門とする鍼灸師がたくさんおり、鍼灸院も全国にありまして、、ツボ療法には鍼などを使うのが主流ですので、お灸をするというところは、稀になってしまったのです。町を歩いていても、お灸という宣伝は、ほとんど見かけたことがないでしょう。
 モグサというのは、ヨモギの葉を乾燥させて、それを細かく砕いたものです。これには、ヨモギという植物の成分として、人間の体を癒すエキスがふんだんに含まれているとされます。また、モグサは、点火すると熱を発してくすぶりますが、燃え上がったりはしません。しかし、大量の煙は出ます。そしてその熱は、人間の体に極めて効果的な遠赤外線なのです。しかも、私が出会ったのは、いわゆる普通のお灸ではなかった。大きな、卵ほどの大きさのモグサを、何とお腹(へそ)の上で焚くものでした。こんなお灸は見たことも聞いたこともなかった。で、ピンと来ました。「これだ、わたしの探していたものは」と。


●臍下丹田に自己治癒力の発現を促すオンセラ療法の誕生

 私はすぐに、このモグサ灸による療法を研究することにしました。効果はすぐに分かりました。即効的です。どんな人にも快感が得られて、いとも易く悩んでいたさまざまな病的な症状が改善していくのが目に見えるように分かりました。しかもその改善は、対処療法とは異なった方法で起こることも確認できました。まさにそれは、その人自身に眠っていた自分を治す無限の力、自己治癒力、自然治癒力といわれるもののはたらきであることが分かってきたのです。そしてこれは、私がかねてからずっと求めていた治療法そのものだったのです。まさに理想的な治療法を、私はそのとき手に入れることができたということなのです。
 私はこのモグサ灸でしばらく治療しながら研究を重ねました。さまざまなアイデアが閃いて、そのたびに改良を加え、いろいろなものに応用してきました。こうしてようやく、私の考える、もっとも理想に近い治療法を確立することができました。それは、モグサの特殊な温熱とともに、それを特殊なセラミックによって施術する方法を中心に、電気の力と特殊鉱物(トルマリンなど)をも応用したまったく新しい温熱療法となりました。これを「オンセラ療法」と名付けました。
 オンセラ療法のモグサ灸は、臍下丹田に意識をもってくることがだれにでもできる便利な方法です。下腹部の丹田をモグサ灸で活性化することが可能なのです。お腹の丹田というところは、もしほんとうに活性化できると、極端な話となりますがまさに悟り(ニルバーナ)を得られる部位なのです。が、そこまでいかなくても、ほんのわずかでも活性化できると、ここから自分のなかに眠っていた不思議な力が湧いてくるところなのです。自然治癒力、自己治癒力といわれるものは、全身にその力の源があると思われますが、臍下丹田こそは、全身に眠る無限の治癒力を呼び起こすスイッチというほど貴重なものです。
 オンセラ療法では、何よりもこの臍下丹田に特殊な温熱を施すことを基本としています。ここにオンセラ療法を施すと、意識の中心を臍下丹田に置くことが比較的簡単にできるようになります。丹田を意識できるようになると、気は丹田から自然に湧きあがることになるでしょう。また、丹田を中よ心に、気が体と心をスムーズに循環するようになるでしょう。そのような状態になったら、どんな病気であったとしても、自己治癒力、自然治癒力が湧き起こって、だんだんと健康をとりもどすこととなるでしょう。私はこの方法が、根本から病気を治すための最良の療法だと自負しています。なぜならこの療法は、自分自身で病気を治す力を呼び起こす、根本的な原理によって成り立っているのですから。
 最初に、オンセラ療法で、現代医学が見放した左半身不随が奇跡的に回復した山下さんをご紹介しましたが、もっともっとたくさんの症例があります。そのなかから二〇〇一年末から翌年春にかけての体験談をいくつかご紹介することといたします。


●糖尿病からの強度の凝りと喉の渇きが癒えた=美谷島ふさ子さん・五十歳

 美谷島ふさ子さんは、娘さんとふたりでオンセラ療法に通って来られます。すでに一年半ほど。四十三歳のころから糖尿と言われ、左肩が凝って、喉がかわいて、「疲れた、疲れた」と言っていなければならないような状態でした。
 そのために始めたオンセラ療法は、いまでは月に二回ほど施療しているそうです。
「私がオンセラ療法を始めたときは、これは効果があるかなと思いました。しかし、ほんとうに疲れる感じが少なくなったと実感したのは、三度目くらいのときでした。このときには、あきらかに体調が好転していると感じました」
 オンセラ療法は、たいへんに大きな熱が体の芯まで浸透しますから、はじめての人でも、体調の変化を感じる場合がほとんどです。そのときには、確かに温熱が体のツボを刺激しますから、滞っていた気が動くとともに、血液も流れ始めます。しかし、長い間慢性的な病気をわずらっていると、患部が変化しても、なかなか自覚するのに時間がかかることがあるのです。体が凝っていたり、張っていたりする部分は、痛みを覚えるのではなくて、だんだんと鈍くなって感じなくなっていることもあります。そういう場合は、感覚が鈍いので、悪いのが改善されても自覚に時間がかかることがあります。しかし、オンセラ療法を続けていくと、患部の細胞が元気になって感覚が復活してきますから、徐々にではあっても、く改善したことを自覚できるようになることがあります。
 美谷島さんのケースは、このように鈍くなった場合ではありませんが、一度、二度と試すうちに、だんだんとその感覚に体が反応するのを覚えていった結果ではないでしょうか。一度オンセラ療法の強烈な温熱を体験すると、その感覚を覚えているのは意識だけではありません。体の患部の細胞がそれを記憶して、もし必要であれば、細胞みずからがそれを求めます。
 反対に、オンセラ療法を始めたときに、最初は強烈な変化を感じたものの、何度も繰り返すうちにその刺激になれ、だんだんあんまり感じなくなるということもあります。やはり、思いもよらない体験の刺激性が治療効果を高めるということもありえますので、ときには施療に工夫というものをすることは必要かもしれません。
 美谷島さんは、オンセラ療法によって、あきらかに体のなかの気というか、血液のめぐりが早くなっていることを感じとったそうです。こうして、慢性化しようとしていた病気から抜け出すことができたとおっしゃっていました。

●交通事故後のムチウチと難聴が解決=HHさん・三十七歳男性

 この方は、交通事故によるムチウチ症で重度のめまい、難聴、吐き気を訴えていました。病院ではメニエールと診断されましたが、治療の方法に納得がいかずに私のところに来られました。
 私が診たところ、明らかに頸椎に問題があることが分かりました。頸椎の軟部組織の損傷はレントゲンには写らないので、一般の病院では治療目標として見逃しやすい盲点なのです。このような損傷は、熟練した治療師の指先の感触でしかとらえることができません。私は、古いもの、新しいものを問わず、ムチウチ症の改善を得意としております。
 この方には、頸椎治療とオンセラ療法で、難聴以外は早めに解決をしました。


●冷え性にてきめんに効いた=小林米子さん・七十一歳

 小林米子さんは、オンセラ療法を始めてから一年です。もともと冷え性で肩がはったり、腰がはったり、体の痛みが絶えませんでした。
 とくに女性に多いのですが、肩凝りや足腰の凝りなどは、ほとんどが冷えからくることが多いのです。女性はほとんどが冷え性で悩んでいます。それが肩や腰から足の先までが影響をうけ、婦人科の病気にまで発展悩してしまいます。
 そんな症状に、オンセラ療法ほど最適なものはないと思います。オンセラ療法は、基本として腹部の丹田に大きな温熱を施療します。腹部に熱が浸透すると、不思議と体中があたたまった感じがして、手先も足先までもが温かさを感じます。
 小林さんは、オンセラ療法を始めてすぐに、肩こりや腰の痛みが和らいだとおっしゃっていました。たいへんに気持ちがよくて、落ち着くのだそうです。「オンセラ療法は月に一〜二度だけでもとっても体の調子がよくなるのが分かりますよ」とおっしゃっていました。どんな頑固な冷え性も、オンセラ療法は撃退してしまいます。


●不安感も不信感も消えて安眠できた=Aさん・四十四歳女性

 Aさんは、二十八歳のときに椎間板ヘルニアになり、入院しました。原因は冷えだったようです。それが大病の始まりでした。たいへんに元気のいい、しゃきしゃきした性格なのですが、残念なことに四十三歳でまた入院することになってしまったのです。しかも病気は、婦人科系のガンでした。治療では、制ガン剤を三回投与し、入院は三カ月にも及びました。
 退院してみて困ったことは、底知れぬ不安からくるものなのか、不眠症となってしまいました。眠っていないということはなかったのでしょうが、眠ったという感じはほとんどなくて、いつも眠く、しかも何もする気が起きないほどの脱力感に襲われました。そんな生活が一カ月もつづいたそうです。
 オンセラ療法を始めたのは、人にすすめられたからですが、最初は、体にどっと疲れが出て、ものすごくダルくなったそうです。これまで溜まっていた疲れが、モグサの熱によって体の表面に、意識のなかにあぶりだされるように出てきたのでしょう。ということは、退院してからのさまざまな精神的不安や不信感、挫折感などが体に物質化して冷えや凝りとなって滞り、それが安眠を妨げていたと思われます。そんな状態でオンセラ療法を施すと、強烈な遠赤外線が患部に浸透しますから、冷えや凝りを閉じ込めている体の細胞や神経が、その刺激によって開くのでしょう。それが表に出てきます。Aさんが、オンセラ療法を初めて、体がどっと疲れたというのは、そういうことだったのでしょう。
 しかし、どっと疲れたあとは、やっと落ち着いた気がして、安心して眠れるようになったそうです。オンセラ療法がいいと分かると、さっそくAさんは、自宅でできるセットを購入して自宅療法を始めました。最初は、ほとんど毎日やっていたようです。
「オンセラ療法をやると、とても安心感がもてて、ぐっすり眠れるんです。ですから、ほぼ毎日、一日に朝晩やることもありました。そうしたら、どっと疲れてぐったりしていたのですが、そのうちやる気がどんどん出てきて、考え方もプラス思考になっていきました」
 Aさんは、いまは見るからに元気溌剌として、一年半前に三カ月も入院するほどのガンだったなどとは思いもよらないほどの印象です。性格も積極的なタイプで、この方が脱力感に悩まされていたということは、初めて体面された方なら信じられないかもしれません。しかし、たしかにかつては、たいへんな状況だったのです。
 そんな彼女が、オンセラ療法をじつに一生懸命やってくれました。
「一時、調子がよくなったのでちょっと休みました。そうしたら、だめなんです。調子がどんどん悪くなる。私はストレスをためちゃうタイプなんです。それがたまったまんまになってしまうのではないか思います、オンセラ療法をしないと。で、またせっせとオンセラ療法を再開しました。そうしたら、調子よくなりました。やはり、オンセラ療法でストレスがとれて、体が休まるのだと思いました」
 すっかり回復したいまでも、二日か三日に一回ずつは、オンセラ療法を欠かさないという、たいへんに明るく健康溌剌なAさんでした。


●血液循環がよくなって肝炎にも効いた=青木俊子さん・五十八歳

 青木俊子さんは肝炎のキャリアで、オンセラ療法を始めてから八カ月。
「肝炎はずっと前からなので、体には気をつかってきました。「善信」さんでは前から高麗ニンジンと養氣食を求めて食してきましたので、それだけでもずいぶん健康のためになってはいましたが、体に力が入らなかったり、背中がだるいということはありましたので、さらに健康になる方法はないかと思っていたのです」
 青木さんがおっしゃる「高麗ニンジン」は、昔から生命力の源泉といわれる健康食品の王様として、「善信」さんがおすすめしているものです。「善信」さんは長野市で自然食品や自然療法を提案している会社です。場所は長野駅前の近くでお店がありまして、そこの二階に私はときどき出張させていただき、オンセラ療法の普及にご協力をいただいています。高麗ニンジンについては、その効果はすでに知られていますので、ご説明の必要がないでしょう。
 青木さんが食しているもうひとつの「養氣食」も「善信」さんが取り扱ってすすめている健康食品のひとつです。内容は、二十一種の食材(もち粟、ハトムギ、大豆、粳米、玄米、もちごめ、胡麻、なつめ、蓮の実、タマネギ、キャベツ、わかめ、ニンジン、ほうれん草、椎茸、昆布、いわし、りんご、生姜、ニンニク)のエキスを、栄養分を損なわないように抽出し、それらの持つ自然の力をもっとも効率よく配合したものとされます。開発をしたのは、韓国の趙明黙という御方で、ご両親とお子さんの原因不明の難病を治したい一心で民間療法を調査研究した末に生まれたものだそうです。使われている方のお話を聞けば、体が軽くなって元気になることは確かなようですので、効能として書かれているように、二十一種類の食材から判断しても、血液を浄化して免疫力を高め、自然治癒力を回復するというのは間違いがないことでしょう(ここでご紹介した「高麗ニンジン」「養氣食」につきましては、「善信」さん=電話〇二六−二二三−四六九七にお問い合わせください)。
 このような、体から取り込む健康法も大事なことです。私は、自分自身の体験から患者さんに、風化カルシウム(後述)をおすすめしていますが、食養生として全体のバランスを考えれば、このような栄養分のバランスのよい食品を補助食品として取り入れることは、オンセラ療法と相乗効果を生みます。
 青木さんは、オンセラ療法をすることによって、体中があったまり、血液循環がよくなって自律神経の機能が正常化するようです。とても安心した気持になれるのはそのせいでしょう。また、血液循環がよくなって腎系が刺激されるのか、お小水がとてもよく出るようになるということもおっしゃっていました。
「オンセラ療法をすると、とても安心した気分になることができます。体がどんどんきれいになって快調になるように思えます。でも、これもただ施療を受けるのではなくて、先生とオンセラ療法の力を信じて、信頼しているからなおさらだと自分で感じています。信じる、信頼するということが、治療にはやはりとても大切なことだとつくづく感じています」


●乳癌手術後の経過がすこぶる順調=山崎由利子さん・五十六歳

 山崎由利子さんは四年ほど前に乳癌だったそうです。手術後には抗癌剤の投与もしたという話です。それで、「善信」さんから高麗ニンジンを求めて摂取するようになったとか。すでにニンジンは、三年半も採っていらっしゃるようで、その効果はなかなかのようですが、もともとが癌で、抗癌剤もやったほどですから、さらなる養生を求めていたようです。
「オンセラ療法は大きなモグサを使うと聞いて、ピンと来ました。昔、腱鞘炎を患ったことがあったのです。そのときに、お灸をしてもらったことがありました。それがとても効いたのです。だから、これはいいという直感がありました」
 実際に体験されると、オンセラ療法はいわゆるお灸とはかなり異なり、モグサの量がすごく多いし、それだけ施療の時間もながく、また、体に浸透する熱エネルギーも圧倒的に多いですから、その違いにびっくりされたようです。しかも、へそや下腹部を中心に施療する。これまでのお灸では、お腹にするというのは珍しいほうですので、興味も湧いたのではないでしょうか。
「お腹にやってもらうと、足の先まであったまります。また、腰にやっていただくと、背中の張りも凝りもとれます。とても気に入ってしまいましたので、一年もつづけています。冷えがとれるのが、とてもよく分かります。さらに嬉しいのは、手術後、私が一度もカゼを引いていないということです。これは、高麗ニンジンとオンセラ療法の相乗効果だと感謝しています」


●呼吸困難の薬物療法からの脱却=HIさん・二十九歳女性

 この方は、結婚詐欺にあってお金をだまし取られたなどの不幸な出来事が重なり、呼吸困難に陥るようになりました。聞けば幽体離脱の経験があるなど神経質な面もあり、また理想家でもありました。そして病院ではパニック障害だと診断されました。
 私のところには、なんとか薬物療法と縁を切りたいと来られたのです。診断すると、とくに首の付け根のところ(頸椎の七番、胸椎の一番)がコチンコチンで、脳や心臓の機能が正常にはたらかない状態でしたので、治病の原理を十分にご説明し、念入りにオラセラ療法を施しました。こうして、六カ月ほどかかりましたが、ようやく薬物をすこしずつ減らすことができるようになり、顔が明るくなって、冷えていた足も暖かくなり、確実に改善に向かっています。


●突発性難聴が背中と首の施術で回復=NKさん・五十歳女性

 小さいころから弁膜症があったこの方は、突発性難聴で、大学病院でステロイド療法を施したり高気圧酸素療法を施したりしたそうです。しかし、血圧が急に上昇したり、眠れなくなったりなど、たいへんな思いをし、いろいろと別な治療法を捜していたところ、私のところに雑誌の記事を見て来院されました。
 症状は、背中と首がコチコチの状態でしたので、それをオンセラ療法でほぐすことにしました。数回ほどの施術で、この症状は緩解しました。しかしこの方は、神経が極端に過敏なところがあり、やたらと気を遣う性格であったため、いまでは風化カルシウムもすすめて飲んでもらっています。経過は順調です。


●自宅でできるオンセラ治療で狭心症を克服=KHさん・七十五歳女性

 朝起きると胸が痛く、毎日が不安だというこの方は、狭心症の診断を受けていました。すでに十年もこんな症状らしく、いろいろな薬を試していて、精神安定剤までも飲んでおりました。
 狭心症の特徴は、青ざめた顔色、いかにも気の抜けた風情、さらに背中を診るとたいがいパンと強く張っていることが多いのです。元気はつらつの企業戦士といわれる方が、ある日突然死するのは、狭心症が原因のことが多く、これを防ぐには、日頃から背中の緊張度を点検することです。パンパンに張っていたら要注意なのです。これは東洋医学の知恵のひとつです。そしてこのような症状は、オンセラ療法が得意とするところです。オンセラの特異な遠赤外線が、このような症状には極めて効果的です。ただし疲れすぎている人の場合、最初に熱を加えすぎると後で胸苦しくなることがあるので、十分な注意は必要です。
 この方は、一度来院されたあとは、ご自宅に、家庭でできるオンセラ療法セットを持って帰っていただき、自宅治療をしてもらうことにしました。数週間後、娘さんから電話があり、ウソのように元気になられたと連絡をいただきました。オンセラ療法は、自宅治療ができます。モグサを使いますので注意は必要ですが、その温熱効果は私のところで施術するのと同等のものが得られます。たくさんの人に、正しくご利用いただけたら、これでほんとうの健康を取り戻すきっかけをつかむ人がたくさんいらっしゃるだろうとおすすめする次第です。


●たった一度のオンセラ療法で念願の子宝に恵まれる=HMさん・三十五歳女性

 十年間もの間、あらゆる方法を試みましたが、ついに子宝に恵まれなかったというこの女性は、対外受精まで試みたのだそうです。それで、「もうあきらめた」とおっしゃりながらも、藁にもすがる思いでおいでになりました。
 この方には、肉体的にはほとんど問題がなかったので、ご主人の方に何らかの問題がある可能性がありましたので、ご夫婦そろって同時進行でオンセラ療法をおすすめしました。それから一年半を経過したころでした。なんと、めでたく男児に恵まれたという朗報がやってきました。やはり、何ごともあきらめないことが肝心なのでしょう。その後一度、お子さんを連れて参られ、「死ぬほど辛い思いをしてきましたが、いまはもう全部忘れました。お蔭さまで幸せになりました」と満面の笑顔でお礼をいわれたときには、私自身ほんとうに嬉しい思いをさせていただきました。
 オンセラ療法で子宝に恵まれた人はたくさんおります。流産癖のある方が、健康な双子を授かったり、結婚して三年もたつのに一度も妊娠の兆しのなかったご夫婦が、たった一度のオンセラ療法でその月に妊娠したり、オンセラによる子宝効果には目を見張るものがあります。


●リウマチの絶不調も回復=NSさん・四十八歳男性

 この方は、大腸癌の手術で人工肛門でした。また体のあちこちに膿がたまる症状があり、リウマチの診断も受け、さらに四十肩、腰痛とたくさんの病気を抱え込んでおられ、「どうしたらよいか分からない」というほどの体調不良だったのです。
 この方には、お腹に傷がありましたので、そこを避けながら、オンセラ療法を施しました。腹部はオンセラの基本ですが、肩と腰にも施して、週一、二回の治療を繰り返しました。こうして数カ月、体調は回復しました。リウマチ反応が消え、四十肩の症状も消えました。


●毎日の自宅療法で頑固な冷えと不眠が解消=SSさん・六十歳女性

 この方の抱え込んでいた症状は、頑固な冷えと不眠、めまい、耳鳴り、そして疲労感でした。三十代のころからずっと悩んでこられたという。三十年ちかく悩まされたということなのです。私のところには、健康雑誌を読んで、一縷の望みを託して来られたのです。
 オンセラ療法は、冷え性には極めて効果的なのです。いま若い女性に多い冷え性、とくにお腹の冷えは深刻で、ほおっておくと子宮癌、卵巣膿腫、不妊症になることがあります。こんな冷え性にオンセラ療法は即効的な効果を発揮します。どんなに頑固な冷え性でも大丈夫です。一度の施術で、足の先まで熱を感じる人が多く、それを感じていただければしめたものです。不安感が除去され、だんだん眠くなり、血圧までも安定してきます。この方も例外ではありませんでした。
 またSさんには頸椎の変形という骨の問題があり、そのため、風化カルシウムの摂取もおすすめし、自宅でオンセラ療法をしてもらうことにしました。数カ月後、数十年と悩んできたさまざまな症状は消えました。しかし、悩みの症状が消えても、オンセラ療法は自宅で毎日欠かさず施されておられるとか。健康の維持に欠かせないアイテムになってしまっているようです。


●胃弱、慢性の便秘が数回の施療で回復=YIさん・五十二歳女性

 この方自身は、胃弱、慢性の便秘、いつも腸が張っていて苦しい症状。ご主人は大工さんで、腰痛と肩の痛み、膝の痛みで悩んでおられ、友人の紹介でご夫婦でオンセラ療法を学びに来られたのです。ご本人は、数回のオンセラ療法を施術するだけで簡単に改善してしまい、こんどはそれを自宅で毎日ご主人に実践し、腰痛や肩の痛みを治してしまったというのです。そればかりか、知人の健康相談にまでのるようになり、いろいろな人にオンセラ療法をすすめていただいています。こうして何人もの方が健康を取り戻されたそうです。なかでも私が驚いたのは、友人のお子さんのアトピー症状が改善してしまったという報告がありました。オンセラ療法は無限の可能性があります。どんな病気でも着実な効果をもたらします。


●子宮頸癌の手術後の全身倦怠感から復活=NYさん・四十六歳女性

 主婦であったこの方は、子宮頸癌の手術をするはめになり、手術後は、下肢のむくみや全身の倦怠感などに悩み、家事もままならず寝込むことが多かったそうです。しかしあるとき、やはり子宮癌の手術をしたことがある友人が、オンセラ療法で見違えるほど元気になったことを知り、私のところに訪れました。こうしてこの方も、その友人の方と同様に三カ月という短期間で体力、気力ともに元気な状態に復活しました。


●三十代半ばからの重度の肩こりが解消=MAさん・四十六歳女性

 三十代の半ばごろからひどい肩こりでずっと悩んでいたというこの方は、四十四歳のときに舌癌の診断を受け、手術。当時は、ご主人の会社が倒産するなども重なり、肉体的にも精神的にも最悪の状態だったときに、友人が自宅でやっていたオンセラ療法を試す機会があり、「目の前がパッと開けて救われた」と感じて、私のところに訪れました。そしてご自分で、オンセラ療法セットを手に入れてお帰りになりました。以降は順調の様子です。


●頸椎異常による強度の頭痛が解消=KT君・十七歳男性

 長い間頭痛に悩まされ、とうとう高校生活をつづけることができずに断念して退学してしまったK君は、体もだるくやる気がでないということで、お母さんとともに来院されました。聞けばこれまで、気功、鍼治療、指圧、薬物など、いろいろな療法を試したがまったくと言っていいほど効果がないと嘆いていたのです。
 私が診たところ、頭痛原因は首の骨(頸椎)の問題でした。難病、奇病の原因は、首の骨の異常にあることが多いのです。医師や一般の治療家のなかにも、このことに気づいている方は以外とすくないのではないかと思います。
 いまK君のような悩みを持つ若者がたくさんいます。頭重、倦怠感、集中力不足、忍耐・我慢ができない……このような症状に効果があるのが、カルシウムの摂取なのです。そこでまず風化カルシウムをすすめ、オンセラ療法を自分でできるように教えました。そして彼は、毎日自分でコツコツオンセラ療法を実行し、ときどきアドバイスを受けに来院しました。時間はすこしかかりましたが、いまでは頭痛はほぼ消えつつあり、アルバイトができるようになるまで社会性も回復しました。そんな自分の体験からか、彼は将来自分も治療家になりたいと、いま私のところに弟子入りを希望するまでになっています。


●拒食症と神経症による薬物療法から解放=HTさん・三十歳独身女性

 十二歳のときに拒食症、二十一歳のときには神経症と診断され、不眠と頭重、冷え、生理不順に悩まされてきたこの方は、漢方薬や精神安定剤を服用しておりました。最近は職場の人間関係に疲れ果て、もう限界に達したと来院して来られました。
 オンセラ療法は腹部への施術だけでまさに即効的効果があったようです。「眠くて眠くて仕方がないというくらいリラックスできた」と大喜びで、とくに足がホカホカするように暖かく感じるようになったことに驚いていました。その結果、病院からもらっていた薬は、すぐに作用の弱いものに変わったそうです。


●首の骨の老化が風化カルシウムの摂取で回復=YNさん・六十歳主婦

 この方は、何かの健康雑誌で私の治療院のことを知ったということですが、何年もめまいがひどくて来院することができないので、出張してほしいという依頼を受けました。それで、バスと電車をのりついで、片道三時間かけて往診をしました。あまりに遠方なので、私は、この方にご自宅でできるオンセラ療法の腹部への施術法をのみ教え、オンセラ療法セットを渡して自分で毎日自己治療をしてもらうことにしました。さらにこの方の場合は、首の骨の老化がひどく進んでおりましたので、風化カルシウムの摂取をおすすめしました。一カ月後、なんと三時間ほどの距離のところをひとりで私のところまで通院できるほどに気力が回復。これには私自身が驚きました。


●顔面神経麻痺から二〜三週間で回復=STさん・七十歳主婦

 ご主人が脳梗塞で倒れ、看病で疲れ果てたこの方は、怒りっぽくなってイライラするご主人には夜も起こされたり怒鳴られたりで、心が萎縮するし緊張がずっとつづいていたようです。とうとうストレスのためか、顔面神経麻痺になってしまわれました。体中がコチコチです。背中もパンパンに張っていて、首も肩も痛くて仕方がないということでした。
 しかし、オンセラ療法で全身をほぐし、とくに首、肩は念入りに温圧を加えてやると、二、三週間で回復しました。顔面神経麻痺や神経痛は、こじれていなければ意外と早く回復します。オンセラ療法は、このような神経系のトラブルには最適なのです。


●パニック障害が半年で快方に=MMさん・三十歳男性

 パニック障害で数年ほど前から悩んでいたこの方は、オンセラ療法で似たような症状が劇的に改善した近所の人の話を聞いて来院されました。
 私のところに来ることでさえ、かなり決心をしてこられたそうです。というのは、仕事は自宅で自営であり、滅多なことでは外出もできないほどの精神的な障害だったのです。
 しかし、このようなパニック障害は私もじつは経験者でしたから、そうお伝えすると、驚いたようですが、親しみと安心感を感じたかもしれません。治病の原理をご説明し、オンセラ療法のやり方を教え、半年は根気よくつづけるように指導しました。
 そして半年後、百パーセントとはいきませんが、薬の量はずっと減り、外出は自由にできるまで回復しました。しかも毎日よく眠れて、足が暖かいと喜んでいます。


●自律神経失調ぎみの更年期障害が改善=YSさん・四十五歳主婦

 この方は、更年期障害の症状に悩まされておりました。年中風邪をひいたような状態で、喉が痛み、胸には圧迫感があり息苦しさから不安感がずっとつきまとっているという症状がつづいたのです。自律神経失調症ぎみでもあったようです。このような更年期の問題や自律神経失調などは、東洋医学の得意とする分野なのですが、なかでも温熱療法は、もっともすぐれた治療法です。オンセラ療法はこれらの更年期障害や自律神経失調症などについては、改善して当たり前だというほどすぐれています。病気の原因がはっきりしていれば、治療の結果も明白となります。この方がオンセラ療法で早期に改善したことは言うまでもありません。


●スポーツによる関節や筋肉の痛みに効果大=TSさん・三十歳男性

 この方はスポーツ選手です。しかしここ数年、右肩の痛みがとれずにがまんしてきたといいます。だましだまし肩を使ってきたようですが、最近はじっとしていても疼痛があるようになってしまったとか。
 スポーツ選手や肉体を酷使する職業の方には、関節や筋肉の慢性的な痛みに悩んでいる方がたいへんに多いのですが、オンセラ療法による温熱は、人体にもっとも効果的といわれる遠赤外線を多量に含み、皮膚下深くまで温熱が浸透するので、長年の筋肉疲労や靱帯の損傷、古い捻挫などの回復に驚異的な効果を発揮します。
 この方の場合は、一度の施術で五十パーセントくらい痛みがとれました。三度ほど施術をした段階で、遠投が可能になるまでに回復しました。


●幼少時からの喘息が数カ月の根気よい施療で解消=YSさん・二十五歳男性

 幼少時から喘息持ちで病院通いの連続だったこの方は、喘息とともに腰痛、首・肩のこり、そして便秘の悩みがありました。診ると青白く長身、やせ型、気力の萎えた状態です。
 オンセラ療法は、喘息にもたいへんに効果的なのです。慢性の喘息症の方にぜひ試していただきたい治療法です。もちろん咳が即座に止まるというわけにはいきません。基本的な体の部分から整えていくので、二、三カ月は辛抱強くつづけてほしいのです。確実に結果がでます。そのほか、腰痛や便秘、下痢などの症状には即効性があります。
 この方も、我慢して辛抱づよくつづけていただき、いまでは乗馬にこるほど健康になりました。ときどき落馬をしたと言って、打ち身の治療に来院されています。


●心の奥深いトラウマから解放=Tさん・四十五歳女性

 この方は、首、肩、背中の強烈な凝りの患者さんで、不眠と不安に悩まされ来院されました。あちこちの治療院などで、指圧や鍼、整体を受けたそうですが良くなるということがなく友人の紹介で私のところに来られたのです。
 触診、視診で症状は一目瞭然。さらに体中から悲しみと苦しみが発散されています。叫びたい心を強烈に感じます。
 治療は、肩と背中に鍼、オンセラ指圧、お腹にオンセラのモグサ灸……。しばらくしてベッドに横たわる患者さんの目から涙が浮かんできたかと思うと、嗚咽がはじまりました。これまで耐え忍んできた感情が噴出してきたのです。
「どうしたんでしょう? どうしたんでしょう?」
 Tさんは、自分で理由が分からない涙をこらえるのに必死でした。私は言いました。「泣きたいのだから泣いてください。我慢しなくていいですよ。思う存分泣いてください。仕方がないのですよ。当たり前のことですから」
 この方のように、トラウマ(精神的外傷)となった感情がオンセラ療法で噴出することはよくあります。人はふつう自分で了解できない感情は、消化できないまま無意識に覆い隠してしまいます。こうして自覚的な表面意識ではその嫌な感情を隠せても、行き場がなくなった感情は体に病的な症状となって顕現します。これが肩凝りや背中の痛み、臓器の障害となることが多いのです。
 このような症状の場合は、体の治療がはじまると、当然にそこに埋め込まれた感情が動きだして意識にのぼってきます。そしてそれが悲しみであれば、悲しい叫びが涙を伴って出てくることが自然なのです。このような過程をとおって、その感情を自分で受け止めて、その想いを手放さないと、根本的な治療にはならない。オンセラ療法は、このような深層心理的な問題をも解消できる無限の可能性を秘めたものなのです。
 治療後、Tさんはその想いを私に語ってくれました。
「数年前に主人を亡くしました。尋常な死にかたではなく、自殺でした。愛し合っていたのに、なぜそんな死にかたをしなければならなかったか? 理解ができずにどれほど苦しんだかしれません。ずっとずっと苦しんでいた。そして去年、何ということでしょう……、最愛の娘までが自殺をしてしまった。私は何もかも失ってどうしてよいかわからない……」
 この方はそれから数年間治療に通われました。そしてその都度、涙、涙、涙……。そのためか、首凝り、肩凝り、背中の凝りはだんだんと薄皮をはぐようにすこしずつ軽減していったのです。長い時間がかかりましたが同時に、彼女の魂もすこしずつ伸展し、深化していったようでした。そしてあるときこんなことを、ふとおっしゃった。
「夢のなかに神様が出ていらして、いっしょに泣いてくださるんですよ。神様が泣くって変ですよね。先生はどう思われますか」
 もし私がTさんの立場なら、「神も仏もあるものか」でしょうし、とっくに気がくるっています。Tさんの忍耐力にはいつも敬服するばかり。私は心のなかで、治療のたびにいつも「Tさんがんばれ」と応援をしております。
 こんな患者さんとの出会いは、まさに私の宝です。


●病苦を癒し魂を救う願いが込められた絵画との出会い=Oさん・女性

 
治療中に涙が出てとまらなくなる患者さんはときどきおります。首、肩、背中がパンパンに張ったOさんもそんな患者のひとりでした。
 Oさんは治療後こんなことをおっしゃいました。
「先生、いまこの世界は、真心が通じない世の中ですよね。あまりにも嘘が多くて、裏切りが横行していて、つくづく人間が信じられなくなりました。でも、先生の治療には希望を感じました。私の魂がこれだと叫んで、嬉しくて嬉しくて、涙が出てきてとまらなくなりました」
 この方は、見事な仏画を描く画家で(河合玉堂のお弟子さんと聞いています)、一度彼女の代表作をご自宅で拝見させていただきましたが、その絵はあまりに美しく気品にあふれていて圧倒されたことを覚えています。聞けば、この絵を描かれたきっかけがまた不思議な話でした。
「私の夢のなかにここに描かれている女神様が現れて親しくお話をいたしました。そのときにお召しになっていらっしゃった衣が私の顔にそっと触れたのをはっきりと感じ取ることができました。そしてお名前も名乗ってくださいました」
 私はこの絵を写真にとっていただき、額に収めて私の治療室に飾るようになりました(次ページ写真)。それから、不思議なことがおこりました。患者さんのなかからつぎつぎとこの絵がほしいという方が現れたのです。そのような人々は、みな一様にこう言いました。
「先生、この絵のなかの女神様はお話をされていますよ」
 私はハッとして、よくこの絵を見てみました。なるほど、私もびっくりしましたが、ほんとうに唇が動くように見えます。以来この絵の写真をたくさんの方々にお譲りしました。この絵のなかの女神様は、「麗阿漢」と自分で自分を名乗ったそうです。私の患者さんにはいろいろな方がいらっしゃいますが、霊能者の方もおられ、その方によるとこの女神様はブッダが成道するときに悪魔からブッダを守った四体の神々のなかの一人で、いま縁あって私の治療院を守ってくださっているということでした。また、あちこちから私にふさわしい患者さんを連れてきてくれるのだそうです。なるほど、いまになって思えば、私がオンセラ療法を開発しているときに、女神様がたくさん応援してくださったばのだろうと感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 人の病気、苦痛をすこしでも取り去ってやりたいという治療家としての気持ちに、目に見えない世界のエネルギーが感応して応援してくれるということを、いまは強く感じることができます。現在Oさんは横浜の日吉で年に数回個展を開きながら、見事な仏画を通して多くの人々に感動を与え、魂の癒しを行っております。感激した人々の間では、彼女の描く仏画は東洋の「イコン」だとして、ますますその評価を高めつつあります。
 不思議なことにそのOさんは、私よりすこし年上にもかかわらず、私のことを「先生は何だか私の大おじいさんのようです」と言ってくれるのです。


●パニック障害を克服=萩原彰治さん・三十九歳とますみさん・三十六歳ご夫婦

 ご夫婦でオンセラ療法を研究されている方をご紹介しましょう。このご夫婦は、ご主人が東洋医学つぼ療法師と足つぼ反射区療法師の資格をお持ちで、最近療法師として活動をはじめたところでした。私のところに訪れたのは、二〇〇一年の暮れのことだったのです。きっかけは、私が以前執筆した『耳たぶまさつ健康法』(文化創作出版刊)という本をごらんになり、耳たぶのマッサージを実践したところ、驚くほどよくなったという体験をされたからでした。
「十年くらい前のことでした。当時私は営業の仕事で車を運転していたのです。そのころ、何となくだるいというか、体の調子がちょっと悪いなという感じがありましたが、これまでまったくの健康体で過ごしてきたので、きっと風邪でも引いたのだろうくらいに考えていました。しかし、まったく突の然なのですが、そのとき私は車を運転できないほどの苦しさに襲われて、民家に助けを求めました」
 この方の症状は、パニック障害だったのです。この病気は、こうしてあるとき突然健康体の人を襲って、恐怖のどん底に陥れます。彼はその症状をこう語っていました。
「民家で電話を借りました。自分で救急車を呼ぼうとしたのです。が、手はガタガタ震えるは、呼吸は早くなって心臓はバクバクと動悸が激しく、恐怖心がどっと襲ってきて全身の力が抜けてしまっている。立っていられないのです。息ができないのですから」
 このような症状は、今日ようやくパニック障害として病名が分かるようになりました。が、十年前にはこの病名はなかったのです。当時は、過呼吸症候群と診断されました。これは酸素を取り込みすぎて一時的に体が麻痺状態になる病気です。健康なスポーツマンなどが呼吸のしすぎでなることがある。けれども血中の酸素が正常値に戻ると症状はなくなるので、大した病気ではないとされたのです。萩原さんの場合も、血圧が二〇〇〜一〇〇を超え救急車で運ばれはしましたが、一時間ほどで小康状態を取り戻したので、病院からは心配ないといわれて帰されました。過呼吸症候群として片づけられてしまったようです。が、萩原さんは症状の不安が消えたわけではなかったのです。
「あんな恐怖を体験したのですよ。だからお医者さんがもう大丈夫だといっても、納得ができなかったんです。どうしてあんな症状が自分を襲ったのだろうかと、その恐怖心にそれからずっと悩まされることとなった。毎日不安で過ごさなければならなくなったのです。私はあのような恐怖を感じるまで、まるで健康優良児みたいにすごしてきましたから、私の気持ちを分かってくれる人がいなかった。そしてまた、いつこのような恐怖に襲われるのか、心配でならなかったのです。お医者さんは、精神安定剤を処方してくれるだけでした。過呼吸症候群を体験したあとの精神不安くらいにしか診てくれなかったのでしょう。納得できなかったので、自分でいろいろ調べることにしました。がやがて、パニック障害という病気があるということが分かってきました。というのは、すこし経ったころ、マスコミなどで私が体験したのとまったく同じ症状の病気が流行っているという報道を目にするようになったからです」
 パニック障害というのは、たしかに病気として取り扱われるようになったのは最近ですね。でも、じつは私も若いころこのような症状に悩まされていました。まさに私もパニック障害を体験したキャリア組だったのです。だから、萩原さんのおっしゃることがとてもよく分かりました。同情するというよりは、親しみを感じたのです。
 そんな彼が、自分の不安定な状態を解消するために、いろいろな民間療法を試みて、私が推進してきた耳たぶ健康法をやってみたという。すごく効果があったそうで、私の治療院を訪れました。たしかに耳たぶの健康法は効果がありますが、私はいまもっと心身の根本までとどくオンセラ療法を開発しましたのでおすすめしました。その効果を納得していただいたことはいうまでもありません。とうとう萩原さんは、自分が治療家として「リ・ラックス」という療法所(群馬県佐波群玉村町樋越一六八一−五電話〇二七〇−六五−六四一九)でオンセラ療法を取り入れることになりました。
 自分でやっておられる方は、このオンセラ療法の効果のすばらしさを納得するのが早いのです。なぜなら、これまでこれほど心と体の根本に作用する療法はなかったからです。とくにパニック障害を体験された方には、この療法がどれほどすぐれた方法であるか、身をもって体験していただきたいのです。

 以上、中川忠男著『オンセラ心身健康法』(知玄舎刊)から転載。